「霧島ティータイムズ」(第435号)

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*インフォとは、インフォメーション(情報)の意味です。

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 目次 

  1. 降っても、晴れても
  2. (ご案内)文化ホール舞台裏探検ツアーについて
  3. 福祉会通信(都城)
  4. 友の会メロディ(第212回)
  5. 芥川賞・直木賞のご紹介
  6. 読者作品ばこ
  7. お薦めデイジー図書のご紹介
  8. 新刊案内(デイジー図書及びテープ図書)
  9. 新刊案内(点字図書)

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 降っても、晴れても(館長エッセイ)

  「匙なめて 童たのしも 夏氷」 (さじなめて わらべたのしも なつごおり)

 この俳句は、日本を代表する俳人・山口誓子(やまぐち せいし)が詠んだ作品であり、昭和7年に発行された句集に収録されています。

 夏氷とは、かき氷のこと。

 ところで、文献によると、かき氷は平安時代には存在したと言われています。

清少納言が執筆したと言われる随筆『枕草子』にも、「あてなるもの(中略)削り氷にあまづら入れて、新しき金椀(きんわん)に入れたる」と記述されています。

現代語に訳すと「上品なもの。削った氷にあまづら(甘味料)をかけて、新しい金属製のお椀に入れたもの」となります。あまづらとは、今風に言うとシロップのことです。

この当時は氷を保存するなどの技術があるわけもなく、かき氷は上流階級の雅(みやび)な食べ物だったと言えるでしょう。

 私などは、学生の時分、かき氷を一気に頬張って、頭がキーンと痛くなった懐かしい思い出がよぎります。

 イチゴ味、メロン味、レモン味、私の好きな黒蜜味と、シロップの好みも十人十色。

 皆さまは、どのお味がお好きでしょう?

 おいしいからと言って、くれぐれも食べ過ぎにはご用心ください。

 しばらく暑さが続きそうです。どうぞ、ご無理なさらずお過ごしくださいませ。

 ② (ご案内)文化ホール舞台裏探検ツアーについて 

市内の代表的なコンサート会場「都城市総合文化ホール」の舞台裏体験ツアーを企画しました。

日時は、9月21日(木) 午後1時30分~午後3時です。

※集合時間・場所 … 午後1時15分 文化ホール正面玄関ロビー

本ツアーでは、次の体験を予定しております。

・世界3台グランドピアノ「スタインウェイ&サンズ」をステージで弾いてみる。

 ・音響ルームからステージの音を調整する。

・音楽家だけが着席できるオーケストラピットに座り、オーケストラの雰囲気を味わう。

 (今回の企画ために、ステージ前にオーケストラピットを設営していただきます)

・舞台スタッフの仕事体験(レバーを操作してステージ緞帳を開け閉めする)

・都城市内最大級のエレベーター(定員81名)に乗ってホール地下室に行く。

(通常、地下室は関係者以外立ち入り禁止の場所です)

 今回は、「触る」「聞く」「体験する」を基本に企画いたしました。

*参加をご希望される方は、9月12日(火)までに、点字図書館(0986‐26‐1948)へお申し込みください。

 準備の都合上、必ず事前にお申し込みくださいませ。

 ③ 福祉会通信(都城) 

毎日蒸し暑い日が続いております。

少しだけ涼しくなることを思い、今回は夏の夜の星について書いてみました。

 「幽霊銀河」というニックネームを持つ銀河があります。銀河とは星座の集団みたいなもの。地球から3200万光年ほど離れた魚座の中の「メシエ74」という銀河である。なぜこんな名前がついたかというと、見つけにくいという理由らしい。

 星座には動物の名前がつくものが多いのですが、その中でも「蛇」という言葉のつく星座が4つもあります。「へび座」「みずへび座」「うみへび座」「へびつかい座」の4つです。どうしてこの様な名前がついたかは、星座の形状からきたみたいです。

(8月の行事予定)

▼県視協ボウリング大会

  場所  宮崎市エースレーン

暑さ厳しき折、お体ご自愛ください。

 くわしくは、電話 0986-24-7219(会長 八木)まで。

 ④ 友の会メロディ(第212回) 

  私の小さな挑戦

    点訳部 網田 美和(あみた みわ)

 昨年退職し、いつか覚えたいと考えていた「点訳」のボランティア養成講座を受講しました。途中心折れそうになりましたが講師の方々に丁寧に教えていただき、本年度より活動に参加させていただきます。よろしくお願いいたします。今までの思い込みや勘違い等もあり、日本語は難しいなあと勉強の日々です。

 もう一つ、昨年より始めたことに「家庭菜園」があります。

自宅の庭で3坪ほどの小さな畑ですが、ナスの花の様子に一喜一憂したり、細い大根や曲がった大根、上手く巻かなかった白菜たちも愛おしく、全部美味しく頂きました。

耕耘(こううん)や追肥(ついひ)も簡単では無いと、こちらも日々勉強です。できた野菜はなるべく皮まで無駄にしたくないと思い、野菜くずや生ごみをたい肥にする「コンポスト」に挑戦しています。台所に置けるトートバッグ型で生ごみを分解する基材に投入し、かき混ぜます。カビや黒いアブは生ごみをたい肥に変える大事な仲間なのですが、ファスナーを開ける度にびくびくしています。投入から熟成を経て約半年程度でたい肥となり、また畑へ帰って野菜の栄養として循環します。野菜の成長を愛でながら、身近なSDGsを楽しく続けて行こうと思います。

 ⑤ 芥川賞・直木賞のご紹介 

第169回芥川賞と直木賞の選考会(7月19日)において次の作品が受賞されました。

芥川賞≫

 ハンチバック     市川 沙央(いちかわ さおう)

【内容】

圧倒的迫力&ユーモアで選考会に衝撃を与えた作品。第128回文學界新人賞も受賞。    

 ※音声デイジー 来年1月31日完成予定

   ※点字データ  9月30日完成予定

直木賞≫

 極楽征夷大将軍(ごくらく せいいたいしょうぐん)垣根 涼介(かきね りょうすけ)

【内容】

やる気なし、使命感なし、執着なし。なぜこんな人間が天下を獲れてしまったのか?

 ※音声デイジー 12月31日完成予定

   ※点字データ  来年5月17日完成予定

木挽町(こびきちょう)のあだ討ち  永井 紗耶子(さやこ)

【内容】

雪の降る夜、芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆によるみごとな仇討ちが成し遂げられた。2年後、ある若侍が大事件の顛末を聞きたいと木挽町を訪れる。芝居者たちの話から炙り出される真相は…。『小説新潮』掲載を書籍化。

※音声デイジー  7月31日完成予定

※点字データ  12月20日完成予定

 ⑥ 読者作品ばこ

7月にご投稿いただいた作品です。

ペンネーム「このは はづき」さんの作品

◆梅雨末期 大雨洪水が 過ぎてゆく 日差し戻りて カンカン照りに

(つゆまっき おおあめこうずいが すぎてゆく ひざしもどりて かんかんでりに)

◆日曜日 世の端っこまで 平和にと 祈る人々 感動感謝の朝

(にちようび よのはじっこまで へいわにと いのるひとびと かんどうかんしゃのあさ)

◆ぶっかけそうめん 具のない酢飯 昼の膳 七夕ご馳走 抜群の味

(ぶっかけそうめん ぐのないすめし ひるのぜん たなばたごちそう ばつぐんのあじ)

ペンネーム「あやの りょうや」さんの作品

◆梅雨明けて 湧き水溜まり あめんぼう サーフィンしてる スイスイスイと

(つゆあけて わきみずたまり あめんぼう さーふぃんしてる すいすいすいと)

◆梅雨明けて 湧き水溜まり みずすまし クルクルクルと 輪を描いている

(つゆあけて わきみずたまり みずすまし くるくるくると わをかいている)

ペンネーム「玉女(たまじょ)」さんの作品

「明るい世界をあなたに」  【読み】「あかるいせかいをあなたに」

五十余年の 歳月流れし       ごじゅうよねんの さいげつながれし

ここ数年前から 吟を演じ      ここすうねんまえから ぎんをえんじ

師匠の歌声 内耳に刻みし      ししょうのうたごえ うちみみにきざみし

今日の歌をあなたに         きょうのうたをあなたに

ペンネーム「トポロジーじじい」さんの作品

◆カタカムナ 何を思わん縄文の 人の心の崇高なりき

(かたかむな なにをおもわんじょうもんの ひとのこころのすうこうなりき)

◆邪馬台国の 卑弥呼の声を 聞きたくて 意識は遙か 古に飛ぶ

(やまたいこくの ひみこのこえを ききたくて いしきははるか いにしえにとぶ)

 ⑦ お薦めデイジー図書のご紹介 

  タイトル         著者名              時間数     

 あやかしの食事処(しょくじどころ) 怪(あや)し怖(こわ)しは蜜の味

時田(ときた)とおる     9時間5

【内容】

大学生の愛莉(あいり)は、怪しげな〈食事処〉で社長を名乗るあやかしの男と、数年前に行方不明になった人気俳優の想真(そうま)に出会う。愛莉はやがて、想真の秘密と自分の記憶の欠落にまつわる真実と向き合うことになる…。

あやかしファンタジー。

 嘘つきは殺人鬼の始まり SNS採用調査員の事件ファイル

佐藤 青南(せいなん)      6時間59

【内容】

就活生のSNSアカウントを特定し、個人情報を企業に密告する探偵・潮崎真人(しおざき まさと)。アルバイトの大学生・茉百合(まゆり)が、とあるアカウントをフォローしてから、真人がネット上で知り合った人々が、次々と殺人犯の標的にされはじめる。

 海が見える家 旅立ち      はらだ みずき     6時間58

【内容】

父が遺してくれた海が見える家が台風で被災した後、追い打ちをかけるようにコロナが蔓延。思うように日常生活をとりもどせない文哉(ふみや)は、心配する和海(かずみ)のすすめもあって旅に出ることに…。

 家族でテキ屋をやっていました 高里 杏子(たかざと きょうこ) 5時間28

【内容】

テキ屋はどんな組織なのか。扱う商品は誰が決めるのか。どれくらい儲かるのか。商売の縄張は…。テキ屋の娘として生まれ育った著者が、自身の半生を振り返りながら、テキ屋のリアルを綴る。

  タイトル         著者名              時間数     

 神無島(かんなじま)のウラ  あさの あつこ        9時間16

【内容】

故郷の離島へ、教師になるために戻ってきた男。

20年前に起きた事件の記憶が蘇り…。大人に傷つけられた子ども達と、過去の傷を抱える教師の回復を描く。

 人生に役立つ都々逸読本(どどいつとくほん) 七・七・七・五の法則

柳家 紫文(やなぎや しもん) 2時間59

【内容】

「惚れた数から 振られた数を 引けば女房が 残るだけ」。七・七・七・五の言葉遊び、都々逸。古典から新作まで、人生の機微(きび)が乙(おつ)に洒脱(しゃだつ)に表されている、たくさんの都々逸を紹介する。

【自館製作分新刊案内】

 ⑧ デイジー図書及びテープ図書 

  タイトル         著者名             時間数      

 アイデンティティが人を殺す  アミン・マアルーフ  5時間49分(テープ4巻)

【内容】

帰属先はひとつではない。人間の多様性と尊厳を希求した名エッセイ。

 生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳

  精神科医が明かす そこそこ幸福に生きる40のコツ

バク@(アットマーク)精神科医   6時間38分(テープ5巻)

【内容】

発達障害、職場不適応からのうつ経験など、多くの生きづらさを経験してきた精神科医が教える心が軽くなる40のアドバイス。

 一本の草は思った 詩集   福冨 健二(ふくとみ けんじ)

        1時間12分(テープ1巻)

【内容】

著者渾身の全28篇。

  タイトル         著者名             時間数      

 X‐ファイル(エックスファイル) 未来と闘え

    クリス・カーター エリザベス・ハンド   7時間13分(テープ5巻)

【内容】

テキサス州。三人の少年が洞窟で異様な黒い液体に飲み込まれた。一人が絶命、救助に入った消防士も生死不明のまま、混乱する現場は何者かに占拠され、真実は封印された…。一週間後、ダラス連邦ビル爆破事件が発生。犠牲者は捜査官一人のはずが、現場からは消防士と少年の死体が発見される。何故?疑念を募らせるモルダーの前に、父の友人と名乗る医者が現れる。父の秘密、妹の失踪、そして、捜査を阻み続けた影の組織とは一体何であったのか。ついにモルダーは、最終決着の場へ赴く。

 守り石(まもりいし)の予言 パセリ伝説外伝(がいでん)

倉橋 燿子(ようこ)    7時間57分(テープ6巻)

【内容】

平和をとりもどしたはずのラ・メール星各地であいつぐ異変。原因をさぐるうちにたどりついた古文書には予言が…。すれ違う運命。せつない恋。パセリは悲しみを胸に最後の使命を果たそうとする。“星をもつ者”たちに残された使命とは? 

 ⑨ 点字図書  

  タイトル            著者名               冊数  

 あいうえおの花      秋山 滋(あきやま しげる)         1

【内容】

散歩の途中で入った不思議な店で、ケンさんと犬のバーバーが出会ったのは、一人のおばあさんと一面の花畑だった。あいうえおの花にひめられた、おばあさんの過去とは…。

 相棒同心 左近と伸吾(さこんとしんご) 同心の涙

  楠木 誠一郎(くすのき せいいちろう) 3

【内容】

奉行所内でも評判の変わり者の左近に翻弄されながらも、お気楽同心だった伸吾が

解決をめざす難事件の数々…。人気書下ろし時代シリーズ第二弾。

  タイトル            著者名               冊数  

 穴(あな)        原 宏一(はら こういち)         4

【内容】

人生は山あり、谷あり。穴に落ちたら、あとはまた登るだけ。

幻の洞窟を舞台に描く、痛快リベンジ小説!

詐欺に遭い借金まみれになった青年、代議士に罪を着せられた中年秘書、御曹司と調停離婚させられた元OL。人生に行き詰まって富士の樹海に迷い込み、謎の老人が住む洞窟で共同生活を始めた彼らは、そこで稀少金属を見つける…。

 落語刑事サダキチ 神楽坂の赤犬(かぐらざかのあかいぬ)愛川 晶(あきら)4

【内容】

噺家に弟子入り志願した過去を持つ神楽阪署のベテラン刑事・平林定吉は、落語界の隠れた名探偵・八代目林家正蔵、新人刑事・三崎優子とともに、街の事件を解決する。

昭和50年代の東京を舞台にした、落語愛あふれる警察小説が誕生。

  • その他の新刊図書は「こんにちは日々あれこれ」(点字版)及び「テープ都城」(デイジー版、テープ版)でご紹介しています。

都城市点字図書館へのご連絡は、

【電話】0986・26・1948(FAX兼用) 0986・36・5033(電話のみ)

【住所】 〒885‐0077 都城市松元町4‐17

【電子メール】 mkjtenji@circus.ocn.ne.jp

【開館日】 月曜~金曜   【利用時間】 午前9時~午後5時

以上で「霧島ティータイムズ 第435号」を終わります。

Posted by 点字図書館

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