「霧島ティータイムズ」(第440号)

※ 点字図書館ワーキングポリシー

「あったかサポート やくだちインフォ!」

*インフォとは、インフォメーション(情報)の意味です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 目次 

  • 降っても、晴れても
  • イベントのご案内
  • 福祉会通信(都城)
  • 読者作品ばこ
  • 友の会メロディ(第217回)
  • お薦めデイジー図書のご紹介
  • 新刊案内(デイジー図書及びテープ図書)
  • 新刊案内(点字図書)

〔特別企画〕地域の紹介「妻ヶ丘編」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ① 降っても、晴れても(館長エッセイ)

 昨年12月に発行した「降っても、晴れても」を読み返してみました。

 そこには、当時のロシアによるウクライナ軍事侵攻や、それに起因する世界的な経済の失速の状況を綴っておりました。それらを踏まえて一日も早く戦争が終結し、世界平和が訪れるよう、切に願う気持ちも…。

あれから1年、世界は平和に向かうどころか、各地で争いごとや混乱が増加しています。イスラエルとパレスチナによる戦争、スーダンでの武力衝突など、数え上げると、きりがありません。

 私たちはそれぞれ違う思考を持った人々が集まり生活を営んでいます。個人の考えは尊重されるものであり、“自分らしさ”をもって生きていくためにも違う考えの方々も尊重しなければなりません。いわゆる多様性が成熟した社会の構築です。

しかし現実は、まだまだ排他的な考えが根強く、衝突につながるケースも少なくありません。違いを認め合い、お互いを尊重しあうことの重要性を、最近、再認識しております。来年こそは、国内・国外とも平和で、誰もが安心して暮らせる社会となることを希望します。

 さて、今月号では特別企画として、都城市内の地域の話題をご紹介するコーナーを巻末に掲載しております。文章は妻ヶ丘中学校・放送委員会3年の女子生徒によるものです。この企画は市内の学生の方々にも点字図書館を周知し、視覚障がい者への理解につながればと思い企画いたしました。

また、音声版では生徒さんの声で録音しておりますので、音訳とは違い少々早口になっている個所もございますが、どうかご了承くださいませ。

 結びになりますが、本年も当館をご利用いただきありがとうございました。

 皆様にとりまして令和6年が素晴らしい年となりますようご祈念申し上げます。

 ② イベントのご案内  

新年の体験イベントが文化ホールで開催されます。

当館も体験コーナーで参加します。

◎行事名『初夢☆夢を描こう、踊ろう。』

  日時:1月6日(土) 13時~16時

  会場:都城市総合文化ホール 1階ロビー

  内容

*コーナー1「点字新聞でモノづくりをしよう」

    点字新聞を材料に、お洒落なクラフトバッグを作ります。

  *コーナー2「点字名刺を作ろう」

    ご自分の点字付き名刺を作るコーナーです。

 その他、お箏体験やステージイベントも予定されています。

 ③ 福祉会通信(都城)

 地球が誕生して、40数億年とも言われます。その間夏に雪が降り、冬にうだるような暑さなどもあったかもしれません。この原稿を書いている12月15日はまるで春のように暖かいです。

今年も紛争が勃発し、ガザの人たちは大変な生活をしていらっしゃいます。その中で、視覚障がい者たちは、どのような生活をしているのかと思うとき、何もできない自分が情けなくなります。対岸の火事と思わずに来年の平和を祈りましょう。

(2024年1月の行事予定)

▼新春の集い

日時  21日(日曜日) 午前11時30分 集合 12時開始

場所  市内グリーンホテル

会費  2,500円(会員1,000円)

 くわしくは、電話 0986-24-7219(会長 八木)まで。

それではよいお年をお迎えください。今年一年会員の皆様、点字図書館の皆様、音訳・点訳の皆々様には大変お世話になりました。来年もよろしくお願いします。

  ④ 読者作品ばこ  

12月にご投稿いただいた作品です。

ペンネーム「このは はづき」さんの作品

◆クリスマス 平和は遠い 世の世相 違い乗り越え 命が一番

(くりすます へいわはとおい よのせそう ちがいのりこえ いのちがいちばん)

◆和をもって 貴しとする 格言が 世に染み渡り 平和となるように

(わをもって とうとしとする かくげんが よにしみわたり へいわとなるように)

◆大晦日 蕎麦を食べつつ 感謝する 過ぎ行く年が 希望の明日に

(おおみそか そばをたべつつ かんしゃする すぎゆくとしが きぼうのあしたに)

ペンネーム「〇〇〇」さんの作品

◆宙に浮く 霧島の山 冬の色(ちゅうにうく きりしまのやま ふゆのいろ)

◆縁側で 日向ぼっこし 昼寝する(えんがわで ひなたぼっこし ひるねする)

◆自然薯 麦飯にかけ 食べる母(じねんじょ むぎめしにかけ たべるはは)

ペンネーム「玉女(たまじょ)」さんの作品

◆牟田町で 今年の締めを 語ろうぜ(むたまちで ことしのしめを かたろうぜ)

◆懐も 水道管も凍りつく コート欲しい 風呂入りたい

(ふところも すいどうかんも こおりつく コートほしい ふろはいりたい)

◆姉の面 年取るごとに 母に似て(あねのつら としとるごとに ははににて)

ペンネーム「あやの りょうや」さんの作品

◆チガヤ枯れ カサカサ風に 震えてる(ちがやかれ かさかさかぜに ふるえてる)

◆晦日前 家族総出で 餅をつく(みそかまえ かぞくそうでで もちをつく)

 ⑤ 友の会メロディ(第217回)

音訳部 横山 康代(よこやま やすよ)

幼稚園の頃の記憶である。

祖母の家へ泊まりに行くため、母とバス停に向かった。

母は近所の人と何かしゃべっていた。

その時「…三文安い」という言葉が耳に入った。

悪意のある言葉ではないことは、その場の雰囲気でわかったがナゾの言葉だった。

祖父母に甘やかされて育った子は、他の子よりも値打ちが低いといった意味を持つ「年寄りっ子は三文安い」という所からきた「三文安」だと気付いたのはずっと後のことだ。

「三文安いって何?」と尋ねる私に「安いのはお得。お買い時。

みんながそれを欲しがるよ。」と、あの時祖母は教えてくれた。

何をやっても良い所を見つけてほめてくれた。

失敗してもニコニコ笑ってもらえた。

安くてお得、みんなが欲しがる。

前向きな祖母の言葉で、私は周囲の大人を信じてすくすくと幸せな子供時代を過ごすことができた。

年寄りっ子は愛情をたくさん浴びることができて、本当におトクだと思っている。

 ⑥ お薦めデイジー図書のご紹介 

  タイトル         著者名              時間数    

◎ 操る男(あやつるおとこ) 警視庁捜査一課(いっか)・ヨミヅナ

田村 和大(かずひろ)    7時間11分

【内容】

元科捜研職員連続殺人事件の現場から、わいせつ事件の元被告人のDNA型が検出される。だが、彼は殺人を認めず、過去の事件もDNA鑑定を偽造された冤罪だと主張する。「筋読み」にたけた刑事・飯綱(いづな)が科学捜査の闇に挑む!

◎ うしろむき夕食店(てん)  冬森 灯(ふゆもり とも)   6時間35分

【内容】

落ち込んだ夜は「うしろむき夕食店」を探してください。

“うしろむき”なんて名前だけど、出てくる料理とお酒は絶品揃い。

極上の料理と乾杯の声が、あなたの迷いを優しくほどいてくれます。

  タイトル         著者名              時間数    

◎ 思い出の屑籠(くずかご)    佐藤 愛子(あいこ)    2時間48分

【内容】

人生の一番最初の記憶、大好きだったばあや…。100歳を迎えた著者が、甲子園の近くで暮らした幼少期から小学校時代までの思い出を綴る。

◎ 新章(しんしょう)神様のカルテ

 夏川 草介(なつかわ そうすけ)  11時間36分

【内容】

内科医の栗原(くりはら)は信濃(しなの)大学医学部に入局。

消化器内科医として勤務し、大学院の研究も進める日々だったが、膵ガン患者の治療方法をめぐり、准教授と激しく衝突する。

◎ 体の疲れをとる裏ワザ69 「痛い」「つらい」「だるい」がササっと解消!

「健康元気」研究会         6時間45分

【内容】

頭部の血行促進法、肩こり知らずのラクラク・トレーニング、腰と背中にやさしい生活習慣のポイント。

自分で簡単にできてすぐに効果がある疲労回復のコツを紹介する。

◎ わたしに会いたい      西 加奈子         5時間29分

【内容】

周囲からからかわれる5歳の少女は、自身のドッペルゲンガーの気配を探し始め…。表題作など「わたし」の体と生きづらさを見つめる、全8編の短編集。

【自館製作分新刊案内】

 ⑦ デイジー図書及びテープ図書 

  タイトル         著者名             時間数    

◎ 奥薗壽子(おくぞのとしこ)の毎日食べたい豆腐レシピ62 ラクうま

奥薗 壽子     2時間31分(テープ2巻)

【内容】

マーボー豆腐、豆腐のピカタ、豆腐のヨーグルトゼリー…。

定番からスイーツまで、冷蔵庫にある食材ですぐ作れる、62のヘルシーな豆腐レシピを紹介する。

  タイトル         著者名             時間数    

◎ 恐竜がくれた夏休み  はやみね かおる    5時間32分(テープ4巻)

【内容】

時空石(ときいし)にのってタイムスリップしてきた恐竜のロロ(ろろ)と、小学生グループのひと夏のファンタジー。なぜ恐竜は滅びたのか? なぜ現代に現れたのか? 地球の未来を恐竜たちが物語る。

◎ 五月の展望台から 詩集  田中 裕子(ゆうこ)   50分(テープ1巻)

【内容】

星はもう死んでいるのかもしれない 最後に手放した光は 長いながい列になってどこまで行くのだろう 網膜に吸い込まれる 消滅はしない(「星の列」より)

◎ 逆恨み(さかうらみ) 素浪人江戸日和(すろうにんえどびより)

   城 駿一郎(じょう しゅんいちろう) 6時間36分(テープ5巻)

【内容】

「宿場の者たちを助けてくれ」。剣を共に学んだ旧友の淵上(ふちがみ)の頼みを聞き入れ、甲州(こうしゅう)の宿場にやってきた巽慶次郎(たつみけいじろう)は、無法の限りを尽くすやくざ一家の親分・支倉(はせくら)の髷(まげ)を一刀(いっとう)のもとに斬り飛ばした。シリーズ第4弾。

◎ 推定失踪 まだ失くしていない君を

             ひずき優(ゆう)  8時間26分(テープ6巻)

【内容】

外務省キャリアの桐島(きりしま)宛てに、別れた恋人・亜希(あき)から謎めいたメールが届く。少年兵を救済するNGOに所属し、半年前から行方不明の彼女の身に何が起きたのか。桐島は真相を探るべく、一路ビサワンへ飛ぶ。

◎ ホラーチック文具  染谷 果子(そめや かこ) 4時間16分(テープ3巻)

【内容】

文具に一生をささげた店主の祈りは神に届き、祈った夜と同じ数だけの文具に命が宿り…。何もかもを消すことができるケシゴム、縁が切れるハサミなど、文具にまつわる不思議で怖い、ショートストーリー。

 ⑧ 点字図書  

  タイトル            著者名             冊数 

※好評の児童書『こぐまのクーク物語』シリーズ9作品(各1巻)が完成しました。

◎ こぐまのクーク物語 1 春と夏               

◎ こぐまのクーク物語 2 秋と冬

◎ こぐまのクーク物語 3 バースデーパーティー

◎ こぐまのクーク物語 4 仮装パーティー

◎ こぐまのクーク物語 5 空のピクニック

◎ こぐまのクーク物語 6 クリスマスのおとまり会

◎ こぐまのクーク物語 7 はじめての海とキャンプ

◎ こぐまのクーク物語 8 森のレストラン

◎ こぐまのクーク物語 9 フルーツまつり

〔作者〕かさい まり

【内容】

クークは、動物たちと、ゆたかな自然の中で、いきいきと育っていきます。

クークの家は、森のキッチンというレストラン。

人気の児童文庫シリーズ。料理レシピつき。

◎ ほかに好きなひとができた    加藤 元(かとう げん)     3         

【内容】

「ほかに好きなひとができた」

次から次へと女性とつきあい、すぐに別れを告げる男・神崎(かんざき)。

彼から唐突に別れを切り出された一人・萠(もえ)は、その言葉を受け入れられず、姿を消した神崎を追い、彼に関係のある人物たちを訪ねてまわる。

神崎に運命を捻じ曲げられた人々の証言から、彼が語ろうとしなかった過去が、徐々に浮き彫りになっていく。そして最後に辿り着いた衝撃の真実とは。

  • その他の新刊図書は「こんにちは日々あれこれ」(点字版)及び「テープ都城」(デイジー版、テープ版)でご紹介しています。

都城市点字図書館へのご連絡は、

【電話】0986・26・1948(FAX兼用) 0986・36・5033(電話のみ)

【住所】 〒885‐0077 都城市松元町4‐17

【電子メール】 mkjtenji@circus.ocn.ne.jp

【開館日】 月曜~金曜   【利用時間】 午前9時~午後5時

以上で「霧島ティータイムズ 第440号」を終わります。

【特別企画】

妻ヶ丘の良いところ

妻ヶ丘中学校3年 大曲 桜(おおまがり さくら)

こんにちは

今回は妻ヶ丘地区の良いところや、妻ヶ丘中学校の活動についてお話します。

妻ヶ丘中学校は全校生徒約600名の、都城市内で一番規模が大きい学校です。妻ヶ丘中の特徴の一つとして、部活動が強いことが挙げられます。その中でも、吹奏楽部は、九州大会3年連続出場、男子バレーボール部は地区大会優勝4連覇、県大会優勝2連覇、そして九州大会に出場し、好成績を収めました。部活動の他にも、ロボットを作り、技術を競い合う、ロボット製作部、木材を使ってものを作り、その美しさ、技術を磨く木工部、ウーパールーパーや金魚などを育てる生物部など他の中学校とは少し違う面があり、個性を大切にする学校です。

そんな妻ヶ丘中学校では妻ヶ丘地区と結びついた生徒主体のボランティアが盛んです。

例えば、今年度の10月29日には、妻ヶ丘地区ふれあいまつりにボランティアとして参加しました。ボランティアには三年生約100名が参加しました。ふれあいまつりは、感染症の影響で、4年ぶりに開催され、今年は、妻ヶ丘中学校の3年生を中心にボランティアをしました。ボランティアは、小学生などの子供を対象とした、スライム作りや、ぶんぶんゴマ制作、妻ヶ丘中学校のロボット製作部が作った、ロボットの操縦体験などを実施しました。子どもたちや地域の方々と触れ合うよい機会となり、すばらしい経験ができました。このように妻ヶ丘中学校は地域と結びついたボランティアに取り組んでいます。都城市内でも一番と言っていいほど、ボランティアが盛んです。その結果ボランティアスピリッツ賞を受賞し、昨年度のボランティアフェスティバルに参加しました。

続いては、学校での取り組みをご紹介します。現在、妻ヶ丘中学校の3年生が、高校入試の面接練習をしています。礼儀の面であったり、受け答えの仕方を学び、それを模擬面接でいかしています。質問に対して自分の考えを簡潔に、なおかつわかりやすく相手に伝えることが緊張や、焦りなども相まって、なかなか難しく苦戦しましたが、回数を重ねるごとにみんな段々と上達しているのを感じます。

3年生は、受験に向けて、勉強モードに入っている人が多数います。いい雰囲気で受験勉強をして、第一志望校に合格したいです。

また、妻ヶ丘中学校は先日、国際交流会を開きました。ロータリークラブを通して留学した留学生の方のお話を聞いたり、その方の出身国の言葉だったり、留学する方法などを知ることができました。私達生徒たちにとってとてもよい機会になりました。

続いて妻ヶ丘地区のいいところについてご紹介します。単刀直入に言いますと、妻ヶ丘地区に住んでいらっしゃる方々は皆さんとても優しいです!!朝はすれ違うと明るく挨拶してくださり、帰りは「おかえりなさい」と優しく声をかけてくださいます。そんなとても温かく、人間味あふれる妻ヶ丘地区が私は大好きです。伝統を生かした行事などとてもたくさんの魅力が詰まってる妻ヶ丘地区のことを少しでも多くの人たちに知っていただけると幸いです。

Posted by 点字図書館

コメントを残す