【夏祭りの思い出】

都城市立図書館 中央ホールに設置してある『点字図書館・施設情報ボックス』に、今年も「夏祭り屋台」(ペーパークラフト)を展示しました。

※読み終わった点字新聞を使用したペーパークラフトです。

視覚障がいのある方は、どうぞさわってお楽しみください。

ところで、この作品を飾るたびに思い出す、利用者さんのエピソードがあります。

講演や研修会等で、時々ご紹介するエピソードですが、当ブログでもご紹介いたします(館長)

毎週金曜日、病院通いの途中に立ち寄られ、当館で過ごす時間が「一番楽しみ!」とおっしゃっていただく利用者Sさん。

夏祭り屋台のペーパークラフトをさわられ、子どもの頃のお父様との思い出を語っていただきました。

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まだ子どもの頃のことです。

「見えないから行かなくてもいい」という私を、父はバイクの後ろに乗せて花火大会に連れて行ってくれました。

そして、「バイクで走ると風を感じるだろう。お前は見えないけど風や匂いを人一倍感じて生きていくんだよ!」と言ってくれました。

そして、打ち上げ花火が始まると、肩車をして「花火を感じなさい」と言ってくれました。

良く見えなかったため、打ち上げ花火が、自分に落ちてくるように思えた私は「怖い、怖い!」と泣いて下を向こうとしたのですが、父は「大丈夫、お前は、どんな時でも上を向いて生きていきなさい」と言ってくれました。

「屋台のペーパークラフトで、父との懐かしい思い出が甦りました」とSさん。

大切な思い出話をありがとうございました。

どうぞ、屋台のペーパークラフトをお楽しみください。

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