「霧島ティータイムズ」(第452号)

 「霧島ティータイムズ」(第452号)

※ 点字図書館ワーキングポリシー

「あったかサポート やくだちインフォ!」

*インフォとは、インフォメーション(情報)の意味です。

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 目次 

  • 降っても、晴れても
  • イベントのご案内
  • 福祉会通信(都城)
  • 読者作品ばこ
  • 友の会メロディ(第229回)
  • お薦めデイジー図書のご紹介
  • 新刊案内(デイジー図書及びテープ図書)
  • 新刊案内(点字図書)

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 ① 降っても、晴れても(館長エッセイ)

 元々お風呂が好きな私ですが、湯船につかる時間がめっきり長くなってきました。

 帰宅後の至福のひと時、身体も心も温まります。

 気づいてみれば、もう年の暮れ、今年もあっという間に過ぎてしまいました。

 そこで、今年度の当館の取り組みのいくつかを川柳風に振り返ってみます。

■「点訳を 通してマブダチ? 宮大生」

今年の4月、宮崎大学初となる全盲の大学生が入学され、テキストや講義資料の点訳を当館が引き受けております。

 二十歳の学生さんと、もうすぐ60歳の私。夏休みにご来館された際には、話も弾み二人で記念写真も撮りました。これからもエールを送り続けたいと思います。

■「Mallmallと 今年もコラボ はな丸や」

 市立図書館には、録音スタジオの使用や、点字図書館情報ボックスによるPR、コラボイベントなどでお世話になりました。

■「MJの ツアーはあちこち サプライズ」

 当館と文化ホールの共同企画。触る、聞く、体験する等、様ざまなサプライズをご準備いたしまして、参加者の皆さまに楽しんでいただきました。

■「完成し 図書の陰には 友の会」

 今年に限らずのトピックではありますが、当館が開館した昭和62年より継続して点字図書・録音図書の製作にご尽力いただいております。

 心より感謝申し上げます。

■「ロビー展 日頃の成果が キラキラリ」

 11月に開催した市役所ロビー展にご出展いただいた編み物、工作、書道等、とても高い評価をいただき、市民の方々から感動しましたとご感想をいただきました。

 その他、美術館で実施した「対話で楽しむアート鑑賞会」や、友の会の主催行事「やさしいパン教室」などにご参加いただいた方からもご好評いただきました。

 来年も、図書製作、様々なイベント開催、ぶらいゆサロン等の企画で、ご要望にお応えできますよう努めてまいります。

結びになりますが、皆様にとりまして、令和7年が素晴らしい年となりますようご祈念申し上げます。

 ② イベントのご案内  

新年の体験イベントが文化ホールで開催されます。

当館は、次の体験コーナーを担当します。

◎行事名『初春☆夢をつなごう 2025』

  日時:1月19日(日) 13時~16時

  会場:都城市総合文化ホール 1階ロビー

  内容

*コーナー1「点字新聞でモノづくり」

    点字新聞を材料に、オリジナルボードづくり

    点字新聞で、干支の「巳(へび)」づくり

              (協力:藤尾直人さま)

  *コーナー2「点字名刺を作ろう」

    点字付き名刺を作るコーナーです。

  その他に、中国の民族楽器「二胡」の体験や、着付け体験、ステージイベントも予定されています。

 ③ 福祉会通信(都城)

 令和6年も終わりですね。

 今年は、能登地震から始まり、大雨、竜巻など災害が多かった年でしたね。皆さんにとってどのような年だったでしょうか? 生活するゆえの苦しみ、悲しみ、そしてわずかな楽しみ。色々と思い浮かぶことでしょう。

 今年一年ありがとうございました。来年が皆さんにとって平穏な日々でありますようにお祈りしております。

(令和7年1月の行事予定)

▼新春のつどい

日時  26日(日曜日) 正午開始  13時30分終了

場所  Mallmall 未来創造ステーション多目的研修室

 くわしくは、電話 0986ー24ー7219(会長 八木)まで。

  ④ 読者作品ばこ  

12月にご投稿いただいた作品です。

ペンネーム「このは はづき」さんの作品

◆霧島に 綿帽子 初冠雪 山眺めながら 春を待つ日々

◆枯れ野に 緑映える ぽつぽつぽつと 緑の野になる 春待ちながら

◆熱いうどん がね昼の膳 楽しき献立 体も心も ぽっかぽか

ペンネーム「かさじぞう」さんの作品

◆枕元 特大靴下 クリスマス

◆ゆず七つ ちょっと贅沢 我が家の湯

 ⑤ 友の会メロディ(第229回)

      「保育のひとこま」      音訳部 榎田 信子

市街地から少し離れた自然豊かな地域の保育園に勤めていた頃の話です。

その園は、祖父母が身近にいて良い意味で素朴な園児が多かったように覚えています。

ある時、母親の里帰り出産のため、東京に住む4才のS君を2ヵ月間預かることになりました。S君は明るく活発で、周りの友だちともすぐ仲良くなり、「東京に帰る頃にはS君、すっかり都城弁になってるかもしれませんね。」と母親と話すほど環境に馴染んでいきました。

10日ほど経った日、お迎えに来られた園児のおばあちゃんが、職員にこう話されました。

「先生、うちん孫が近頃よそ言葉をつことよねぇ・・・」「えっ?」

様子を見ていると、S君の周りでは都城弁どころか、Eテレ子ども番組のような子どもたちの会話がとびかっていました。

そしてS君は保育期間が終るまで標準語のままでした。

彼の強大な影響なのか、新入児と仲よくしようとする盆地っ子の優しさなのか、今でも解りませんが、2ヶ月後S君が東京に帰って数日で子どもたちは都城弁に戻っていました。

アクセントがなかなか身につかない私は、S君の事を思い出しては“ほっこり”とした気持ちになっています。

 ⑥ お薦めデイジー図書のご紹介 

  タイトル         著者名              時間数    

◎ 老いの深み              黒井 千次          5時間39分

【内容】

80代から90代の大台へと足を踏み入れた作家がつづる、老いの日々。

少しずつ縮む散歩の距離、少量の水にむせる苦しさ、朝ぼんやりと過ごす時間の感覚など、自身に起きる変化を見つめる。

◎ 架空犯        東野 圭吾           15時間35分

【内容】

燃え落ちた屋敷から見つかったのは、都議会議員と元女優夫婦の遺体だった。

華やかな人生を送ってきた二人に何が起きたのか。

◎ 片足で挑む山嶺      桑村 雅治         3時間14分

【内容】

8歳の時に骨肉腫により左足を切断。

現在は還暦を迎えた61歳のアルピニスト・桑村は、右足一本で百名山全登頂を目指す。

◎ こころで辿るさだまさし「いのちの理由」   さだ まさし     1時間12分

【内容】

案山子(かかし) 道化師のソネット 秋桜(こすもす)…。

さだまさしセレクトの10曲と、それぞれに書き下ろしたエッセイと「まさしのつぶやき」16篇を収録。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                

◎ 鯖猫長屋ふしぎ草紙 11       田牧 大和    6時間52分

【内容】

魚屋の貫八の恩人が「飲むと肌が白くなる水」という儲け話にハマっていると聞き、きな臭さを感じ取った拾楽は、飼い猫のサバを連れてその恩人が営む小料理屋へと向かうが…。シリーズ第11弾。

◎ 住職はシングルファザー    池口 龍法        7時間5分

【内容】

お寺に新風を巻き起こしている型破りな僧侶が離婚。

ときに世間と仏教界のジェンダーギャップに悩みつつ、仏事と家事・育児の“三役”に挑み…。シンパパ住職の奮闘記。

◎ 全員犯人、だけど被害者、しかも探偵    下村 敦史     11時間14分

【内容】

社長の死体が見つかり、それに「関わる」メンバーが7人、廃墟に集められる。「48時間後に毒ガスが充満し、“犯人”だけが助かる」と音声が流れ、7人は自白合戦を繰り広げるが…。

◎ 峠しぐれ         葉室 麟          8時間44分

【内容】

隣国との境にある峠の茶店を、小柄で寡黙な半平と、志乃という女房が慎ましく営んでいた。ある年の夏、その二人を討つために隣国から屈強な七人組の侍が訪ねてきた。ふたりの過去に何があったのか…。

◎ 遠い町できみは      高遠 ちとせ       7時間33分

【内容】

大人の身勝手さに巻き込まれている3人の子どもたち。

過酷な現実から明日へ踏み出していく彼らの勇気の物語。

第12回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞。

◎ ナースの卯月に視えるもの   秋谷 りんこ   7時間48分

【内容】

完治の望めない人々が集う病棟。

そこに勤める看護師は、患者の「思い残していること」を視られる能力を持っていて…。心温まるお仕事ミステリー。

◎ 火の杯           山本 周五郎                14時間42分

【内容】

日本屈指の財閥の御曹司に生まれた康彦は、出生の秘密を抱えて、不遇な青春時代を過ごしていた。敗戦後、GHQの財閥解体によって存続の危機を迎える。時を同じくして、お抱え運転手の娘・夏子のもとには、怪しげな男が現れるようになっていた。彼女は康彦の亡父が遺した莫大な遺産に関する情報を握っているというが……。

没落の際に立つ、上流階級たちの欺きあいを描いた戦後サスペンス。

【自館製作分新刊案内】

 ⑦ デイジー図書及びテープ図書 

  タイトル         著者名         時間数(テープ巻数)    

◎ お坊主小兵衛      速島 實      5時間19分(テープ4巻)

【内容】

江戸で実在したスリ名人伝説の幕開け!

火事で両親と家をなくした小間物屋の跡取りの小兵衛は、見様見真似(みようみまね)のスリで人助けをした。

天性の技により、仲間とともに、さらさらなる人助けや、難事件に挑んでいく。

「貧乏人からは摺るな」「悪事には使うな」を身上に!小粋な江戸噺。

◎ 詩集 ほぉ したぃ   くらやま こういち      55分(テープ1巻)

【内容】

都城市在住詩人による故郷(ふるさと)への讃歌。諸県(もろかた)の方言詩集。

◎ 日傘と坂道 詩集   武下 静子       1時間11分(テープ1巻)

【内容】

ふるさとを遠く離れて1年、わたしは風になって旅をした。

新しい散歩道は坂道だった。

坂道の向こうにひろがる新鮮な抒情「風と散歩道」から歩きつづけて7年、著者の新境地を示す珠玉の35編。

 ⑧ 点字図書  

  タイトル            著者名             冊数 

◎ 詩集 ほぉ したぃ      くらやま こういち          1

【内容】

都城市在住詩人による故郷(ふるさと)への讃歌。諸県(もろかた)の方言詩集。

◎ 下町やぶさか診療所 4 傷だらけのオヤジ  池永 陽        5

【内容】

看護師・知子(ともこ)の婚約に喜ぶ大先生、だが、相手の母親に猛反対され…。

患者の心と体に向き合うお節介医師の切なくて温かい人情物語。

◎ 彼岸花 新装版     宇江佐 真理              4

【内容】

庄屋を継いだ長女のおえいと、武家に嫁ぐも、母親に金を無心する妹のおたか。

そんなふたりの間に諍いが起きる。しばらくの後、妹の婚家から急な知らせが…。

表題作など人情物の傑作全6編を収録。

◎ MAMONO(マモノ)   柴田 哲孝             4

【内容】

犬、猫、カラスなどが、闇の中から人間を見つめる!

身近な生き物をモチーフにしたミステリー、ホラーなど、動物たちの奇妙な世界を描いた短篇集。

  • その他の新刊図書は「こんにちは日々あれこれ」(点字版)及び「テープ都城」(デイジー版、テープ版)でご紹介しています。

都城市点字図書館へのご連絡は、

0986・26・1948(Fax兼用) 0986・36・5033(電話のみ)

【住所】 〒885‐0077 都城市松元町4‐17

【電子メール】 mkjtenji@circus.ocn.ne.jp

【開館日】 月曜~金曜   【利用時間】 午前9時~午後5時

以上で「霧島ティータイムズ 第452号」を終わります。

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